浅倉紙業株式会社 (ショールーム 紙あさくら)のブログ

−石川県金沢市、創業1897年の和紙専門店−

壁紙

暮らすように泊まる。和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア

石川県金沢市に今年オープンした新築ホテル「GRAND BASE KANAZAWAEKI (グランドベース金沢駅)」様の内装・館内装飾として、和紙壁紙や和傘を制作させて頂きました。

金沢では北陸新幹線開通後、国内のみならず海外からもたくさんの観光客が訪れるようになり、ここ数年で多種多様な宿泊施設が一気に増えました。

その中でも「GRAND BASE KANAZAWAEKI」様はIoT技術を活用した最新のスマートホテル。チェックイン手続きはカウンターに置かれたタブレット端末で行い、客室には4ヶ国語対応のタブレットや専用アプリで、ホテル利用案内などを見ることが出来るそう。キッチンや洗濯乾燥機なども完備されているので、まさに「暮らすように泊まる」快適なプライベート空間を楽しめます。

今回は清潔感にあふれる室内の写真とともに、和紙インテリア実例をご紹介致します。

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (和傘モチーフ暖簾)
ホテル入口には和傘モチーフの暖簾がかけられています。
金沢には伝統工芸の「金沢和傘」があり、わたしは日頃から慣れ親しんでいるためか、どこか懐かしさを感じます。その奥に見える和傘のディスプレイは、裏側に加賀手毬をイメージした照明が置かれており、それが光源となっています。

「加賀友禅和傘の天井照明」

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (金沢和傘照明)
館内に入り真っ先に目を惹く加賀友禅和傘の天井照明。
金沢の伝統工芸「加賀友禅」で使われる型を応用した友禅柄の和紙をアクセントに、緑、茶、赤、黄など、色付けした楮和紙を組み合わせました。照明の光が和紙を透過することで拡散され、包み込むような優しい光をもたらしています。

「金銀箔を使用した和紙アクセントクロス」

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (金銀箔を使用した和紙壁紙・アクセントクロス)
金沢箔(金箔・銀箔)を使用したオーダーメイド和紙壁紙です。
ベースには金色の麻和紙を使用し、ゆるやかなアーチ状に金・銀・白のしぶきを入れました。
照明によって、金箔の上品な輝きが引き立ちます。

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (金銀箔を使用した和紙壁紙・アクセントクロス)
インテリアは黄色〜茶系の同系色でまとめられ、統一感が感じられます。写真のように、お部屋の一部の壁紙を変える「アクセントクロス(壁紙)」は一般住宅でも人気があり、弊社でもご依頼頂くことがあります。

「手毬をイメージした桜柄の和紙アクセントクロス」

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (加賀手毬をイメージした桜柄の和紙壁紙・アクセントクロス)
加賀手毬(てまり)をイメージしたオーダーメイド和紙壁紙です。
桜とドットで構成された柄で、その他の和紙壁紙と同じく、デザインは全て手作業によるもの。
ベースには淡いピンク系から茶系のグラデーション染めを使用し、優しい印象に仕上げました。

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (桜の花弁が舞い散るような印象を受ける和紙壁紙・アクセントクロス)
風に吹かれて、桜の花弁が舞い散るような印象を受けます。
立体的な金樹脂ラインが入ることで、デザインに一体感や動きが感じられます。

「深い青色のグラデーション染め和紙アクセントクロス」

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (海と空を連想させる和紙壁紙・アクセントクロス)
日本海と空を連想させる、深い青色のグラデーション染めのオーダーメイド和紙壁紙。
青色にはリラックス効果があり、旅の疲れをそっと癒してくれます。

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (深い青色グラデーション染めの和紙壁紙・アクセントクロス)
小上がり壁面には、先程よりも濃い青色のグラデーション染め和紙を使用しました。

「シックな刷毛目デザイン和紙アクセントクロス」

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (漆器をイメージした和紙壁紙・アクセントクロス)
漆器と金彩をイメージしたオーダーメイド和紙壁紙。
ベースはグレー色のグラデーション染めに、金の刷毛目デザインを施しました。

和モダン宿のくつろぎ和紙インテリア (シックで落ち着いた印象の金刷毛目デザイン和紙壁紙・アクセントクロス)
インテリアに統一感があり、シックで落ち着いた印象が感じられます。
壁紙として主張し過ぎず、空間にそっと寄り添うデザインに仕上げました。

「理想の空間作りをお手伝い致します」

弊社では、ご自宅・ホテル・旅館・店舗・オフィスなどの空間や、ご要望に合わせた壁紙・和紙アートパネル・インテリアの企画制作を行っております。「どんなデザインが合うか分からない…」という場合でも、現場写真やご要望をもとにお見積り・ご提案を行っておりますので、お気軽にお問合せ下さい。

「 創作和紙デザインカタログページ 」
デザインから製作まで一貫して行う、弊社オリジナルの創作和紙の一例をご紹介。
お客様のご要望やイメージに合わせたオリジナル製作も承っております。
カタログページはこちら>

「 届いてすぐに飾れるアートパネル加工サービス 」
オンラインショップ内でお選び頂いた和紙を壁面パネルに加工するサービスを行っております。
ご自宅や店舗のインテリアとして、特別な空間を演出します。
詳しくはこちら>

「 ご質問・お問合せ 」
商品に関してのご質問やご相談など、お気軽にお問合せ下さい。
フォームやメール、お電話、ファックスでも受付ております。
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表具のプロに聞いた!和紙を壁紙に使う際の糊のおはなし

先日、和紙の内装施工でお世話になっている表具店の武田さんとお話する機会がありました。そこで、昔から気になっていた事を聞いてみました。

和紙を壁紙として貼る場合に、「ビニールクロスを貼る糊(クロス糊)で貼る場合と、昔ながらの煮糊(でんぷん糊)を使う場合とではどのような違いがあるのか」という疑問です。

昔からクロス糊は和紙と相性が良くないと何度も聞かされてきました。
ではどう良くないのでしょうか。

【貼り方にも違いがある】

通常、新築住宅やリフォームで和紙の壁紙を依頼した場合、指定しないかぎりビニールクロス壁紙と同じ糊を使って、和紙をベタ貼りされることが多いようです。機械で一気に糊を塗れますし、工期も非常に早く、あっという間に仕上がります。

一方で、和紙の扱いに慣れている経師屋さん(表具屋)が貼る場合は、予算にもよりますが下地には浮け貼り(袋貼り)をしてから、表貼りを行います。
袋貼りは和紙のフチにのみ糊付けをして、中央部には糊を付けない貼り方で、和紙の調湿性を最大限に活かすことができます。仕上がった和紙の壁は、乾燥しているときにはピンと張った状態に。湿気が多い時にはふんわりとした感じになります。

フチに濃い糊を塗っています(和紙壁紙)内側には水のような薄い薄い糊を塗っていきます(和紙壁紙)
※表貼り用の和紙に糊を塗っているところです。フチには濃い糊、中心部分は薄い糊を用いることで、仕上がりが綺麗になるそうです。

2種類の糊を使用しています(和紙壁紙)貼っている途中(和紙壁紙)漆の和紙(和紙壁紙)下貼り、上貼り共に袋貼り(和紙壁紙)
※白い和紙が浮け貼り(袋貼り)、茶色い和紙が表貼りです。表貼りを下から貼っていく事で、継ぎ目にホコリがたまらない様になります。

【糊は用途に合わせて濃度を調節】

日本の表具ではその昔、糊を入れたかめを何年も床下に保存し腐敗させて、接着力が弱くなった古糊を使う事もあったそうです。今の世の中では強力な糊を使ってバシッと貼るイメージですが、昔の技法では、数年後に修復を想定した糊の選び方をしています。
もし糊が強すぎると修復そのものが出来ないという事なんですね。

現在では糊も扱いやすいものが出回っているので、濃度を調節して使用しています。

【糊によって出てくるシミや黄ばみについて】

糊の違いについて武田さんいわく、「クロス糊で貼った場合、和紙に染み込んで表面に上がってきた糊剤が経年により、シミや黄ばみの原因となる」とのこと。それが5年先なのか10年先なのかは状況によりけりですが、必ずとは言えないもののリスクがあるともお話されていました。
クロス用の糊による出たシミ(ビニール壁紙)
※黄ばみの参考写真。クロス糊が付いたまま放置するとこの様な茶色いシミが出てくる事があります。

この黄ばみに関しては、ビニールクロスが使われている住宅の場合、よく問題になります。
ビニールクロス自体は水分を通さないので、糊が表面に上がってくる事はありません。しかし、クロスのつなぎ目の部分など、表面についたクロス糊をきれいにふき取っていないと、数年後に黄ばみが出た!という例を多く耳にします。

一方で武田さんが昔から使う糊は、シミや黄ばみが起きないようなものを使用しているからその心配がないのだとか。

確かに!実は、実家の内装は武田さんに和紙を壁紙として貼ってもらいましたが、あれから20年近く経った今も黄ばみやシミなど一切ありません(#^^#)

これから和紙壁紙を検討されている方は、糊についても是非吟味してみて下さい。

※弊社ではこちらのデンプン糊を使用しています。
経師屋さんが使う本格的な糊ではありませんが、和紙との相性がとても良く、シミも発生した事がないので長年使っています。ホルムアルデヒドなど化学物質も未検出で、DIYなどにも安心して使えます。


※こちらの記事も読まれています。


生活空間に和紙をもっと− 楽紙庵(らくしあん)
壁や天井、襖など全5室、20種類以上の和紙を贅沢に使用した「楽紙庵(らくしあん)」をコラムでご紹介しています。これから和紙を使ったインテリアをお考えの方の参考になれば幸いです。



和紙と洋紙の違いとは−「 和紙ってどんなもの? 」 編
一見、白くて綺麗に見える和紙の秘密や、本物の和紙についてご紹介。
市場に出回っている和紙を知ることで、目的にあったものを選びやすくなりますよ。



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経年変化にも強いベンガラ和紙と、インテリア使用例のご紹介

ベンガラは漢字で「弁柄」や「紅殻」とも書きますが、一度は聞いた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ベンガラとは土から取れる酸化鉄の事で、日本では昔から防虫防腐の為や、見栄えを良くする為に家屋の内外に塗料として使用されてきました。ベンガラの名前の由来は、江戸時代にインドのベンガル地方から輸入したことから「ベンガラ」と言われるようになったそうです。

今回ご紹介するベンガラ和紙は、和紙の原料の中にベンガラを入れて漉いたものになります。

ベンガラ和紙
ベンガラ三椏和紙 寸法:W980mm×H545mm ¥1,500(税抜)参考価格

赤茶や渋いピンク色のようにも見えます。
この和紙は、弊社と先先代からお付き合いのある岡山県の横野和紙「上田手漉和紙工場」さんで作られているものです。

和紙の3大原料の一つである三椏(みつまた)を原料に、化学薬品は一切使わず、乾燥も板干しでおこない作られています。

板干しの為、よく見ると板の目が見えます(ベンガラ和紙表面)
※画像は全てクリックすると大きくご覧頂けます。

上の写真を良く見て頂くと、板の目がうっすらと和紙にうつっているのが見えます。

現在市場に出回っている和紙の乾燥は、一般的に効率の良い鉄板乾燥(ステンレス製)と呼ばれるものが主流です。鉄板乾燥は、水気をきった和紙を熱した鉄板で一気に乾燥させるので効率が良い方法です。

しかし、乾燥させる際に和紙の繊維を壊してしまう為、板干しが一番和紙の乾燥には良いとされています。良い原料、腕の良い手漉き職人さん、そして板干し乾燥が揃う事で何百年も生きる日本の強くしなやかな和紙が出来上がるのです。

ベンガラ和紙ではありませんが、手漉き〜板干しの作業が動画で見れます。
津山観光協会さんのウェブページから見れますので、ご興味のある方はご覧下さい。
リンク先のページ下の方に動画再生ボタンがあります。
※リンク切れの場合はご了承下さい。


色鮮やかな液体ですね(ベンガラ和紙制作風景)漉きあがった和紙もなんとも言えない色合いです(ベンガラ和紙制作風景)
こちらは実際に漉いて頂いている所です。
すごく鮮やかな色合いですが、これがベンガラの色合いです。

赤色の液体の中には三椏(みつまた)、ベンガラ、ネリ材などが入っています。
脱水後、板干しで乾燥させると最初にご紹介した写真のような優しい色合いの和紙になります。

このベンガラ和紙を壁紙として取り入れると、とても綺麗なのでご紹介します。

ベンガラ和紙の間施工から20年程経過しても飽きない色合いです(ベンガラ和紙の間)
この写真のピンク色のような部分が全てベンガラ和紙です。

レンガ貼りと呼ばれる貼り方で施工してあり、ここでは正方形のサイズにカットしたものを下の方から順に貼っています。下から和紙を貼る事で、和紙同士が重なる部分の段差に埃などがたまらないようにしています。

ベンガラ特有の色合いが落ち着いた雰囲気ながらも、華やかさが出ていますね。
ちなみにベンガラ自体、安定した酸化状態にあるので紫外線などの影響を受けにくく、色合いの変色にも強いとされています。

写真を見ると窓から差し込んだ光によって光と影が生まれています。通常であればそういった部分に色ヤケや退色は起きてもおかしくないのですが、全体的に見ても色合いの変化は感じられません。(お軸の裏も色ヤケはありません)

驚きなのは、この写真のベンガラ和紙は施工して20年近く経過しているという点です。
それだけ経過しても尚、美しさは保たれています。

日の当たり具合や照明によって色合いが違って見える事も面白いですし、なにより長く経っても飽きない色合いという所がオススメです。

その他、現代住宅でもベンガラ和紙を取り入れて頂いた所があります。

現代の住宅にもベンガラが合います
※弊社ウェブページに詳細を載せています。

こちらもレンガ貼りで、部分的に本金を散らしたベンガラ和紙を入れています。
手作りの為に出る色の濃淡も、組み合わせを見ながら配置しています。
この事例はリンクを張ってありますので、是非ご覧下さいませ。

ベンガラ和紙はいかがでしたでしょうか。
和紙には、その他にも魅力や可能性が沢山ありますので、このブログを通じて少しでもそれがお伝え出来たらいいなと思っています。

和紙についてのご相談、ご質問が御座いましたら、お気軽にお問合せ下さいませ。


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