五箇山(富山県南砺市)で原材料から生産している楮100%の「悠久紙」。本格的な紙漉きが始まる冬をまえに、楮蒸しと、楮はぎの見学体験に行ってきました。

悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し・楮はぎ(うっすら雪景色の五箇山)
金沢から下道で車を走らせること一時間。道すがらのトンネルをくぐると、ほんのり雪化粧の五箇山に到着しました。五箇山は冬になると積雪3mほどにもなる豪雪地帯なので、少ない雪に安心しました(笑)

悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し・楮はぎ(悠久紙が作られている工房兼自宅)
悠久紙(ゆうきゅうし)を漉く東中江和紙加工生産組合の宮本さんのご自宅。和紙の作業場も隣接しています。
屋根のてっぺんにある慣れないトサカのようなものは、合掌造りでも知られる藁葺(わらぶき)屋根の名残なのだそう。お聞きすると築150年程というから驚きです。

藁葺屋根は「葺き替えなどの維持管理や、雪が積もった際に屋根雪下ろしなどが大変。落雪住宅へと生活しやすい方向に変えていった」とお話しされていました。
屋根のトサカも雪が積もらないようにするために考えられたものなんですね。

悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し・楮はぎ(蒸す前の楮原料)悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し・楮はぎ(蒸す前の楮原料アップ)
家の前には、刈り取って束にした楮が400束ほど山積みになっていました。
全て五箇山で育った楮です。こういう所からも丁寧な作業をされているのが分かります。

悠久紙(五箇山和紙)楮蒸しを行っているところ悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し中。立ち込める湯気
こちらが楮を蒸している室(むろ)。一度に約35束蒸すことが出来るそうです。
あたりには芋を蒸したような香りが漂っています。

現在は蒸気ボイラーを使っていますが、昔は窯を使って蒸していたとのこと。
当時は「ずっと火加減を見ておく必要があるので大変だった」と話されていました。

悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し後、皮が縮んでいた楮蒸し後、水をかけているところ
蒸しあがった楮は皮が縮んでいるのが分かります。この事を五箇山では「すさる」というそうです。
室から出したらすぐに冷水をかけて「皮をより縮ませ」「乾燥を防ぐ」ことで、皮を剥きやすくさせます。

悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し後、木槌でたたいています悠久紙(五箇山和紙)楮蒸し後、木槌でたたかれた楮
冷水をかけた後の楮は、先端を木槌でたたきます。
これも皮を剥きやすくする工程の一つです。

悠久紙(五箇山和紙)楮はぎ作業風景(1)悠久紙(五箇山和紙)楮はぎ作業風景(2)
楮はぎの作業風景です。
楮の皮を半分くらいまで剥いて、先端を結んで束にしていました。
まるでバナナの皮を剥く様に、するすると面白いように剥けます。

悠久紙(五箇山和紙)楮の皮を一気にはがしているところ悠久紙(五箇山和紙)楮はぎ(楮の原料アップ)
1本ずつ皮はぎを行っていると時間がかかるので、先程の結んだところをもって一気に皮を剥きます。
剥いた皮の白い部分が和紙の原料となります。

悠久紙(五箇山和紙)楮はぎ後悠久紙(五箇山和紙)楮はぎ(心材は薪として再利用)
剥いたあとの楮の皮と芯材。芯の棒状のものは、乾燥あとに楮を煮たりする時の薪(まき)などとして活用します。皮は結んであるので、バラバラにならずまとめられます。

剥いた楮皮には、黒い表皮の部分などが付いているので、このままでは綺麗な和紙を漉けません。
その後に、天日乾燥→たくり(黒皮除去)→雪晒し→洗い→こうぞ煮→あく抜き→ちり取り→かみたたきの工程を経てようやく和紙の原料として使えるようになるのです。

悠久紙(五箇山和紙)は、楮作りから紙漉きまで昔ながらの方法で行う全国でも希少な和紙産地です。化学薬品を一切使わず、楮100%で漉かれた和紙は1000年以上の耐久性があるとされ、桂離宮(京都)や国指定重要文化財の古文書の修復などにも使われています。

※五箇山和紙・悠久紙のオフィシャルサイト

今回参加させて頂いて、より和紙の事を知る機会になりました。
悠久紙をはじめとした本物の和紙の魅力や可能性を、お客様にお伝えしていくことが私たちの使命の一つです。
お誘い頂いた東中江和紙加工生産組合の宮本さま、ありがとうございました!


〜これまで伺った悠久紙の見学体験記事はこちら〜
「楮の芽かき体験」
楮の発育を良くするために、余分な芽を摘み取る「芽かき」体験に行ってきました。

「楮の雪晒し」
漂白剤を一切使用しない悠久紙。その自然な白さは「雪晒し」をすることによって得られます。
雪深い五箇山の風景を楽しみながら伺いました。


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